2018年度 バックナンバー
安心安全の拠点に

伊賀市四十九町に完成した新庁舎の内覧会が12月22日あり、竣工式を終えた庁舎には千人を超す市民が見学に訪れた。
式典で岡本栄市長は「市民の支援で立派な庁舎ができた。ここを安全安心の拠点として頑張りたい」と述べた。川崎二郎、中川正春代議士が祝辞を述べた後、鈴木英敬知事が「1市3町2村が合併してできた伊賀市の一層の一体化や、県との連携がさらに進むと期待したい」とお祝いの言葉を送った。ロビーでは声楽家・味岡真紀子さんによる伊賀市歌の独唱が花を添えた。
建物は地上5階の鉄骨造りで、吹き抜けのモダンな造り。延べ床面積は1万4288平方メートル、総工事費は51億3700万円。伊賀市初の免震構造。4階が市長室で、秘書課、広報広聴課、人事課、総務課、危機管理課、管財課、財政課、記者室などが同じ階。市議会の議場、委員会室、議長室、控え室は5階に設置。
名張市は建築時に人口13万人を想定して計画した。参加者の一人は「名張市役所と比較してみると名張市役所は鉄骨鉄筋コンクリートだけに重量感がある」と話していた。また議会によく傍聴に行くという男性は「名張市は議会棟が別で、議場も広く、天井が高い。傍聴席は3階にあり、議場を見下ろせるのが特徴だ」と。そして「名張市に比べ伊賀市はコンパクトに見え、旧庁舎より利用しやすい設計になっている」と印象を語った。


青峰高生ら交じえ出動式

年末年始特別警戒と交通安全県民運動の出動式が11月30日、名張市朝日町の朝日公園で行われた。名張署や地区の防犯、安全協会などの関係者約120人が出席した。名張警察署の加藤匡署長は「年末は事件や事故が多発する恐れがある。不審者発見など、些細なことでも通報してほしい。歩行者は反射材をつけ、運転者はハイビーム歩行者を早く発見するようにしてもらいたい」と呼びかけた。
出動式には県立名張青峰高校生も参加。生徒会長で2年の森謙心さんのほか、台湾からの留学生・許致h(きょ ち き)さん、フランスの留学生ジュエット・マリー・ルイルリーさんらが一日警官になり、制服姿で整列し「安全安心まちづくり宣言」を行った。


ママさんが全国大会・バレーの赤目フィニッシュ

名張市のママさんバレーチーム「赤目フィニッシュ」が12月7日から10日まで福島市で開かれる第8回全国ママさんバレーボール冬季大会に出場することが決まり、選手とスタッフ12人が26日、名張市役所を訪ね、亀井利克市長に健闘を誓った。
チームは藤村順子監督(70)と30代から60代のママさん選手15人で構成。週2回、市立赤目中学校体育館で練習を重ねている。
全国大会には46チームが出場。グループ戦4試合が行われ、各1位の16チームが決勝トーナメントを戦う。赤目フィニッシュは過去2回、グループ戦で敗れている。
藤村監督は「県予選は名張市体育館で行われたので運よく勝てた。全国大会ではのびのびとプレーして、全勝で念願の決勝トーナメント進出を果たしたい」と決意を示した。
市長訪問を前に赤目四十八滝渓谷保勝会の玉置治郎会長は、赤目フィニッシュの全国大会出場を祝い、赤目四十八滝を意味する「AKM48」の文字が入った赤地のポロシャツ15着をチームに贈り「赤目旋風を巻き起こし、赤目四十八滝の名前を全国に発信してもらいたい」と激励した。


手芸など800点・シルバーフェスタ伊賀

伊賀市シルバー人材センター互助会の作品展・シルバーフェスタが11月15日、上野丸之内のハイトピア伊賀であり、会員の力作が展示された。レパートリーは伊勢型紙、手芸、写真、鉢植え菊、木工細工、ペーパークラフト、折鶴など幅広い作品で、いずれも素人の域を脱した力作ばかり800点。
シルバーの会員は860人。互助会には約700人が入り、親睦を深めている。互助会の前沢孝之会長は「会員は器用な人が多く、どの作品も素人ハダシのものばかり。今回で2回目だが、レパートリーも広く、さまざまな分野が集まった。今後も続けたい」と話している。


両国作品80点・日韓学生絵画展

名張ユネスコ協会(今出好昭会長)の日韓学生絵画交流展が15日から17日まで、丸之内の総合福祉センターふれあいホールで開催された。同協会と韓国京畿道ユネスコ協会は姉妹提携を結んでおり、毎年、両国の学生絵画展が双方の国で開催している。韓国は京畿道小中学生の絵画40点、名張は市内小中学生の絵画40で、合計80点を展示した。
同時に「全員参加により活動するユネスコ」をテーマにしたユネスコフェスティバルが開催され、即売会やバザーもあった。学生や参加者にはユネスコ活動や意義が説明された。伊賀市のだんじりと祭りがユネスコの世界遺産になったことから、ユネスコへの理解が深まっている。


魔女やガイコツ…静かに仮装

秋の収穫を祝い、悪霊などを追い出す10月31日のハロウィン祭りを前に、伊賀市下柘植のふるさと会館いがで9月27日、ハロウィンフェスタin伊賀2018(伊賀市文化都市協会主催)があった。伊賀市や名張市から参加したグループがそれぞれの衣装に扮(ふん)し、ハロウィンを楽しんだ。
仮装コンテストには、公募した親子2組がプロのデザイナーが作った衣装で変身。体験メイクもあり、魔女やガイコツ、カボチャのお化け、忍者のほか、おふるちゃん、笠やん、匠ポン山、タボくん、いが☆グリオなどのキャラクターも登場、会場を盛り上げた。


福住、国富氏が受賞・法務大臣から人権擁護委に

名張市で人権擁護委員として活動している福住幸二さん(71)と国富静代さん(70)が長年の功績が認められ、今年度の法務大臣表彰を受けた。2人は10月26日、名張市役所を訪れ、亀井利克市長に報告した。
人権擁護委員は法務局や市が開く人権相談での調整役や人権啓発運動を行うボランティア。福住さんは定年退職後の平成19年に就任、伊賀地域の協議会長や県連の副会長も務めた。保護司の国富さんは平成18年に就任、県連の高齢者障害者委員長を経験。
福住さんは「消費者金融からの借金苦やいじめ、DV、児童虐待など、人権問題は多様化してきています」と話し、国富さんは「自殺をほのめかすような深刻な相談はつらいものがあります。幼少期からの人権啓発に力を入れていきたい」と語った。
亀井市長は「熱心な活動で多くの実績を残していただいた。後進の指導もよろしくお願いしたい」と感謝の弁を述べた。


風と土のふれあい芸術祭

芸術を通じて交流を深める「風と土のふれあい芸術祭in伊賀」が10月20日から伊賀市腰山の矢持地区市民センター(旧矢持小学校)で開催されている。28日まで。連日開催している「かたち展」は、作品の格付けや賞はなく、地域外(国)と地元(土)の作家・団体ら55人と10人のジュニア作品が並んでいる。
27日のアートフェアには、あっちゃんのお菓子工房(名張市)のシフォンケーキや霧生こんにゃく、工房山帰来(伊賀市)の織物展示、メナード青山リゾートの手作りパンなど24が出展。またギャラリートークやクロージングパーティーなどの交流会も催す。仲間同士で地域づくりや文化芸術の担い手を育てるのが目的。
タイトルになっている「風」とは外部から来た人、「土」は地元伊賀の人をいう。大阪に住み伊賀で工房を持つ作家や京都、奈良、伊賀市、名張市など、さまざまな人が年に一度集まり、自ら楽しみ、芸術を観賞している。今年で15回目、同会場は11回目となる。
メンバーの一人で名張市の小牧昭夫さんの「フェイス1〜3」も出品。作品は焼き土の成分が高温度でガラス質がとけ、つやを掛けたような壺。
人目を引いたのは、廃材を使い、無造作に作った大きなサンショウウオの模型。福山智子さん(東大阪市)の作品・木彫「ばく」で、古木から、動物が地に伏せて顔を上げ、大きな声を出していることを想像させるアイディア作品。陶芸家・角谷英明さん(名張市)は青白磁流文皆具など計6点を出品している。
実行委員会では「いろんな人がふれ合い、そこから予期しない創造的な芸術が生まれ、交流が広がることを期待している」と話している。
問い合わせは実行委員会事務局、電話0595(53)1077まで。


認知症でも安心な暮らし「RUN伴」名張スタート

認知症になっても安心して暮らせるまちづくりを訴え、タスキをつないで走る「RUN 伴(とも)2018」運動が10月13日、三重県の西コースである名張市をスタート、ランナーたちは津市までタスキをつないだ。
午前8時、同市新町のやなせ宿には市役所職員、市内の介護事業所5チームと名張地区まちづくり推進協議会のほか、今回は名張警察署が初参加した。スタートを前に市地域包括支援センターの柴垣維乃室長が趣旨説明。続いて亀井利克市長が平成13年に名張市が掲げた理想郷プランを説明し「市はすべての市民が社会参加できる社会を目指している。ラン友は地域共生社会の国民運動としていく活動だ。支援していきたい」とあいさつした。
出発地を代表して田畑純也会長は「認知症対策として、名張地区は平成29年、オレンジリングの会を立ち上げた。人と人と支えあう楽しいまちづくりを目指している」と活動を紹介した。
警察チームは「名張の道、ゆっくり走らん会」名称で初参加。加藤匡署長は「認知症はもちろん、その家族の方も安心して暮らせる町のお手伝いをさせていただきます」と話した。市職チームの北森洋司さんは「頑張って青山越えし、津市へタスキを引き継ぎたい」と意気込みを語った。
ラジオ体操後、ランナー名を記入したタスキをかけ、自転車を先頭に8時10分スタート。市内を通り抜け津市役所に向け、さわやかな秋空の下、汗を流した。


市議会へ行こう〜第10回議場コンサート

市議会へ市民に気軽に来てもらい、身近に議会とふれ合ってもらおうと名張市議会は9月28日、10回目になる議場コンサートを開いた。今回の出演は平成15年、市観光大使に就任、プロギターリストとして活躍している竹田NINJA京右さん(32)。月虹、疾風など5曲を演奏した。
竹田さんは「議場では前後左右360度見られるので最初は緊張した。しかし、ふだんとは異なる雰囲気の場所で、誰でも体験できることではない議場で演奏でき、誇りに思っている」と感想を語った。


名張の獅子舞初競演

名張市役所1階ロビーで9月29日、商品を軽トラに積んで屋台代わりにした夕方マルシェ&軽トラ市となばり獅子舞フェス2018が開催された。当初は市庁舎玄関前の広場で開催の予定だった催しだが、あいにくの雨模様で会場を急きょ変更した。軽トラック7台の荷台には地場産の野菜や菓子、飲食物などが並べられた。市内のカフェなども出店し、にぎわいをみせた。
軽トラ市に協賛する形で市内の各神社に奉納する獅子舞が初めて一堂に会した。台風の接近で市庁舎前広場から市庁舎ロビーに移り舞った。室内の競演のため、かがり火は中止されたが、多くの市民が迫力のある舞を堪能した。
獅子舞は1.鈴と御幣を両手に持って舞う神楽の舞2.刀を持って荒々しく舞う荒舞3.天狗が出てきて獅子舞と争ったり仲良くしたりの掛け合いの順で演出した。


兄妹で入賞を報告・名張南中生 ジュニア五輪

東京辰巳国際水泳場(江東区)で8月に行われた第41回全国JOCジュニアオリンピックカップ夏季水泳競技大会の200メートル背泳ぎで、2位になった名張市立南中学校3年の花山秀義君(14)と妹の1年・彩良さん(12)が9月20日、市役所を訪れ、亀井利克市長に入賞報告を行った。
秀義君は小6から7回目の出場。男子13〜14歳の200メートル背泳ぎでは2分6秒81を記録し、2位に入った。100メートル背泳ぎでも7位に入賞。今回は得意の200メートルで優勝を目指したが及ばなかった。「せめて自己記録を更新したかった。高校ではさらに鍛え、将来は五輪を目指したい」と話した。
妹の彩良さんはジュニア五輪は3回目の出場。11〜12歳のバタフライで自己ベストを1秒以上縮め、1分4秒59秒で7位だった。「決勝に残ることが目標だったので、満足している」と語った。
兄妹は秀義君が5歳の時、彩良さんと一緒にイトマンスイミングスクール名張校で本格的に水泳を習い始めた。今ではほぼ毎日通い、秀義君は7000メートル、彩良さんは5000メートルを泳ぎ、練習に励んでいる。
亀井市長は「これからもっと筋力をつけてスピードを上げてください。将来が楽しみだ。ぜひ五輪を目指してほしい」と期待を述べた。


これからもお元気で

敬老の日を迎えた9月17日、名張市内各地の地域づくり協議会や区単位でさまざまな敬老の行事が行われた。
すずらん台地区地域づくり協議会の祝賀会に出席した亀井利克市長は「高齢者になると女性の方が多く、長生きされている。これは、女性は家事や買い物などをして体を使っているからでしょう。これからも健康に留意し、元気でお過ごし下さい」とお祝を述べた。
すずらん台地区の75歳以上の老人は300人、その中で117人が敬老会に出席した。行事は午前中で終了、その後は地元の町内で食事などで楽しい一日を過ごした。


伊賀市と伊賀医師会・災害時の応援協定締結

伊賀市と伊賀医師会は9月6日、災害時での医療救護活動について協定書を締結した。伊賀医師会からは猪木達会長、清水雄三、紀平久和両副会長が出席、伊賀市側は岡本栄市長、大森秀俊副市長、田中満健康福祉部長、吉川泉危機管理官が立ち会った。
協定書では災害時、市が設置した救護所への医師派遣を医師会に要請。医師会はすみやかにこたえられる医師を派遣。救護班を構成する看護師や事務員は市が確保するとしている。
県下では、名張市をはじめ、29の自治体で21市町村が地元医師会と協定を結んでいる。伊賀医師会は、伊賀市内の開業医と勤務医あわせた114人が加盟。救護所では傷病者に対する応急処置のほか、医療機関への搬送の要否、搬送の順位付け、死亡確認などを行う。
医師会長の猪木会長は「大災害が起こると周りの地区に助けてもらうことになるが、市の協力で、できるだけのことをしたい。南海トラフ地震が起こった場合、三重大学病院は被災する可能性が大きい。自力で頑張る必要がある」と話した。


伝統文化の講演会 かんこ踊り学ぼう

伊賀北部から京都府南部に伝わる伝統文化「かんこ踊り」を取り上げた講演会が9月2日、伊賀市丸之内のハイトピア伊賀であった。伊賀市教育委員会と京都府笠置町、南山城村が主催。
研究者で伊賀市文化財保護審議会委員(民俗担当)の佐々木聖佳さん(甲南大学非常勤講師)が各地のかんこ踊り関係者など約80人に「かんこ踊りは、京都府南部の笠置町、南山城をはじめ伊賀北部の阿山、柘植地区に伝わる文化。伊賀市山畑の勝手神社の神事踊りは日本で1、2を争う美しい祭り」と紹介。そして「この貴重な文化財を末永く伝承してほしい」と話した。
なばり獅子フェスタ実行委員会は9月29日午後6時から8時まで獅子舞フェスタを開催する。参加保存会は南町神事講獅子神楽保存会、蔵持獅子神楽内、短野獅子神楽保存会、中山神社獅子神楽保存会(薦生)、八幡若連中、名居神社獅子保存会(下比奈知)、滝之原仲出獅子保存会、黒田獅子神楽保存会、鹿高区獅子神楽、丈六獅子神楽保存会、柏原神楽会、一ノ井春日神社獅子神楽保存会、瀬古口獅子神楽保存会、布生国津神社獅子舞保存会の14団体。


遺跡や城をわかりやすく・目でみる「赤目の今と昔」企画展

名張市郷土資料館(安部田)は8月4日から「赤目の今と昔」と題した企画展を開催している。市の西側に位置する赤目は名水百選や重要里地里山などにも選ばれ、赤目四十八滝など大勢の観光客が訪れる名張を代表する地域で、天正伊賀の乱の舞台でもある。展示場では縄文時代の赤目檀遺跡から弥生時代の川尻遺跡、辻垣外遺跡などを紹介。また赤目地区は星川の尻矢古墳群(現在のすみれが丘)や有名な琴平山古墳がある歴史的にも重要な地域で、出土品などこれらをわかりやすく展示している。ほかに赤目の今と昔を詳細に説明したビデオや滝野十郎城といわれた中世の柏原城や赤目滝、斎王が通った赤目地区斎王上路、初瀬街道などを紹介している。9月30日まで。
琴平山古墳の近くの中世城館滝野城は天正伊賀の乱の時、伊賀中の土豪が集まり、織田信長軍と戦った最後の砦。第1次伊賀攻め時、伊賀勢は北畠信雄軍を追い払ったが、第2次伊賀の乱では伊賀の土豪は信長軍に追い詰められ、滝野城に立てこもり、織田軍と戦った。奈良の猿楽師の勧めもあり、滝野十郎は織田信雄と会見し、和解した。
赤目滝
赤目四十八滝は黄滝とも呼ばれ、行者が修業する修験の場。滝に打たれ草木と対話し、自分を磨き上げていく渓谷で、拠点は伊賀黄竜寺(現延壽院)、東大寺の末寺だった。
延壽院の住職によると、「江戸時代の初め、藤堂高虎が伊賀の国主となり、赤目滝の延壽院に観音堂を寄進、さらに山林80町歩を寄進、滝の山は延壽院のものになった。この時、高虎が信仰する天台宗(比叡山延暦寺派)の末寺になった」という。
藤堂藩と桜
城づくりの名手といわれる藤堂高虎は、伊賀上野城をはじめ、全国の城建設に携わり、日光東照宮の造営にも寄与している。藤堂藩の江戸藩邸は文京区染井にあった。オオシマサクラとエドヒガンサクラの交配種であるソメイヨシノは、明治初年、東京の植木店から売り出され、帝室博物館からソメイヨシノと命名された。大阪の造幣局は元藤堂藩の蔵屋敷であり、そこに植えられていたのが、現在の造幣局の通り抜けの桜である。
赤目地区の斎王上路
壬申の乱に勝利した天武天皇は伊勢神宮に感謝し、自分の娘を伊勢神宮に派遣して奉仕させた。以後、天皇が代わるごとに、新しい斎王が派遣され、後醍醐天皇が南北朝時代に廃止するまで続けられた。
古代では、斎王は名張を通っていたが、都が京都に移った平安時代以降は鈴鹿越えが多かった。しかし、凶事の帰路には伊賀道を通るとされ、天皇崩御などで任を解かれた斎王は名張を通って帰京している。
初瀬街道
初瀬街道は安部田の鹿高で宇陀川を渡河した後、東に向かい丈六、相良を通り瀬古口から鍛冶町橋を渡って簗瀬(やなせ)に入っていた。 江戸時代の初め、藤堂高吉が入府して新町を造成、新町橋、黒田橋をかけてから、安部田経由の街道もできた。江戸時代には錦生地区を通るルートがメーンになる。


新議員に当選証書・名張市選管福山委員長 「市発展のため尽力を」

名張市選挙管理委員会は27日、名張市役所大会議室で、平成30年8月30日任期満了に伴う名張市議会議員選挙の当選証書と当選告知書の付与式を行った。式には当選者の新人と元職、現職合わせ18人が出席した。
冒頭、名張市選挙管理委員会の福山英敏委員長は「52年ぶりに議員定数が2人削減の18人になって初めての選挙となった。どうか健康にはくれぐれも留意いただき、4年間、名張市の発展のために尽力くださいますようお願いします」とあいさつした。
そして、福山委員長から当選者に当選証書が手渡された。全員に当選証書が付与された後、当選者らは当選証書受領書にサイン、押印。その後、市の広報用の写真撮影。緊張もほぐれ、会場は和気あいあいとした雰囲気になり、新議員から笑みがこぼれていた。


〜満開〜ヒマワリ観賞

名張市新田のみはたメイハンランドで7月28日、美旗まちづくり協議会(室谷芳彦会長)主催のヒマワリ観賞会があり、家族連れや散策を楽しむ人たちでにぎわった。ヒマワリ畑は美旗古墳群の毘沙門塚、女良塚周辺の市有地6000平方bの遊休地。まちづくり協議会が種をまき、4年前からヒマワリの名所にしようと計画したもので、1万本のヒマワリがみられると好評。最近完成した美旗神社と毘沙門塚の間のメイハンランドは昨春、地元の(株)メイハンが市からネーミングライツを取得、ゲートボール場や芝生広場として活用した一帯で、今年は伊賀流真太鼓の演奏やヨサコイソーラン踊りも行われ、参加者を喜ばせた。
また、地元産野菜の即売会もあり、地元だけでなく人気を集めた。美旗の団地から来た西岡裕子さん(60)は「祭りに初めて参加しましたが、皆さん楽しそうですね。太陽をいっぱいに浴びたヒマワリから元気をもらって、今年の夏を乗り切りたい」と楽しそうに話していた。


総体へ健闘誓う〜名高柔道部

全国高校総合体育大会に出場する県立名張高校の男子柔道部と新体操部のメンバーが8月3日、名張市役所を訪れ、亀井利克市長に健闘を誓った。男子柔道部は西日本豪雨の被災地でボランティア活動も行っており、現地の様子も報告した。男子柔道の試合は8日から12日、津市のサオリーナで開催。名張高校から3年生の主将の山村陸斗(団体・個人81`級)、藤井紀斗(団体・個人73`級)、中窪洸貴(団体)、山登爽介(団体)、亀田蓮(個人66`級)選手と2年生の増田良生(団体・個人100`級)、山本亮我(団体・個人100`超級)選手が出場する。
山村主将は「団体戦は全部が接戦になると思うが、みんなが役割を果たして、ベスト8を目指して頑張りたい」と意気込みを話した。
また7月26日、岡山県倉敷市へ被災地の救援ボランティアとして活動した同柔道部は、被災地の様子を「部員21人全員が稲沢監督らが運転するマイクロバスで午前5時に名張を出発し泥出しや家具の搬出などを手伝った」と報告。山村主将は「あまりにもひどい状況で言葉のかけようもなかった。自分たちは好きな柔道をしていられる幸せを実感した」と話した。


誤情報世界に拡散「事実無根、忍者募集ない」

「伊賀忍者は年収945万円。でも人手不足」と誤った情報がインターネットを通して世界に流れ、情報が拡散したことを受け、岡本栄市長は7月24日、伊賀市役所で緊急記者会見を行い「ニュースは事実無根。伊賀市は忍者を募集していない」ときっぱり否定した。これまで伊賀市や伊賀上野観光協会、伊賀流忍者博物館、三重大学の国際忍者研究センターなどに就職を望むメールが送られ、などの騒動が起こっている。
問題の発端は米国のラジオ局(ナショナル パブリック ラジオ)が16日に放送した番組。伊賀市や関係先には「忍者になりたい。体力に自信がある」など就職を望むメールが約110通届いており、関係者はフェイクニュースに困惑している。米国のラジオ局の女性記者が「伊賀忍者のパフォーマは2万3000ドル(256万円)から8万5000ドル(945万円)の所得が得られる」と語ったことが発端。これをネットのメディアが2次情報として発信し、尾ひれ≠付け、フェイスブックやツイッターで全世界に拡散させたという。メールの発信者は国内のほかスペイン、フィリッピンなど。
届いたメールは「39歳のイタリア人。武術の景観あり」「軍隊経験がある。船乗りとして海も経験している」「忍者に自分の人生を捧げます」などで、写真付きの履歴書を添付したのもある。
岡本市長は米国のラジオ局の取材について「伊賀市が忍者をキーワードに観光振興に努めていることなど説明したが、忍者不足とか、年収の話はしていない。忍者のニュースがこんな形で世界に伝わるなど全く思っていなかった」と反響の大きさに驚いていた。
その後、2週間が経過。市の観光戦略課では「市長が会見を開き、マスコミが取りあげてくれたことにより、その後は一度も問い合わせはない」と話している。


色づきよく甘い・青蓮寺でぶどう狩り

名張市青蓮寺湖観光村で秋の味覚・ぶどうが色づき、ぶどう狩りのシーズンが始まった。青蓮寺湖ぶどう組合(辻本一夫組合長)の加盟農家16園の7.5ヘクタールであり、10月末まで4品種のぶどうが次々と旬を迎える。
小粒の品種デラウエアは7月から8月まで、タネなしブドウとして人気を集める。次いで、9月からは巨峰、スチューベン、マスカットべリーA(10月)の順で豊潤な実が味わえる。
辻本組合長によると「今年は最近の好天続きで色づきもよく、糖度もよい。ぶどうはビニールハウスの温室ものだったが、ビニールをはずし、露地ものにした。昨年の来客は約3万5千人。今年は3万8千人を目標にしている」と。
期間中は無休で営業、午前9時〜午後4時半まで。15人以上は予約が必要。中学生以上1300円。小学生950円。3歳以上の未就学児650円。巨峰狩りは料金が異なる。 問い合わせは青蓮寺湖ぶどう組合、電話(0595)63局7000へ。


あけぼの学園が独占・赤い羽根募金バッチデザイン

三重県共同募金会が募集していた平成30年度の「赤い羽根共同募金運動のバッジ」デザイン募集で、三重の赤い羽根賞に県立あけぼの学園高校(伊賀市)3年生の今西真奈香さん(名張市富貴ヶ丘)の作品がこのほど選ばれた。応募作品は123点応募者は88人だった。県知事賞には同校3年の山田明日香さん(伊賀市)、県教育委員会賞に同校3年の矢吹ビアンカさん(伊賀市)、県社会福祉協議会長賞も同校2年の岩本葵さん(名張市つつじが丘南)に決まり、赤い羽根募金の入賞者はあけぼの学園高校が独占した。
4人は17日、伊賀市役所の岡本栄市長に入賞の喜びを報告した。岡本市長は「デザイン賞を独占するとはすごい」とたたえ、伊賀市の伊賀流忍者をデザインしたキーホルダーを進呈した。


七夕皮切りに祭り・名張地区の各地で開催

7月、名張市の名張地区では、大雨の中開催した7日の七夕まつりを皮切りに、各地で小まつりが繰り広げられる。
松崎町「秋葉・愛宕神社夏季大祭」7月8日の上八町協賛行事、12日は午前11時から式典▽中町「金毘羅祭り」10日祭礼▽榊町「祇園祭り」11日祭礼▽東町「八幡宮夏祭り花火大会」14日16時から。花火は20時から、八幡宮付近▽丸之内「寿栄神社夏祭り」18日子供みこし14時から15時30分、盆踊り19時から21時、寿栄神社▽桜ケ丘「桜ケ丘夕涼みの会」21日17時から21時カルチャーパーク児童公園側駐車場▽元町「簗瀬稲荷神社夏祭り」22日11時30分から祭典▽鍛冶町「愛宕祭り」24日12時から14時祭典▽新町「愛宕の火祭り」28日19時30分から、新町愛宕神社▽平尾「平尾区夏祭り」8月15日17時から21時、盆踊り、バザー、子どもゲームコーナー、平尾会館▽栄町「栄町区夏祭り」同18日18時から21時、栄町ちびっこ広場


蛍の輝き 4年後も

熱戦を繰り広げているサッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会で3日未明、名張市役所で4度目のPV(パブリックビューイング)があり、午前3時のキックオフにもかかわらず、約90人の市民が参加した。名張出身のMF・山口蛍選手が後半、選手交替で登場すると、会場からは「がんばれ蛍」の声援が飛んだ。
リーグ戦に引き続き、ベルギー戦でも山口選手の実家がある矢川地区住民が詰めかけ、前列から中ほどまで陣取るなど、熱心に応援した。亀井利克市長や福田博行議長、前田國男副市長、上島和久教育長も前列に並び戦況をみつめた。
前半戦は両軍ともに攻めあったが、0対0で終えた。後半戦に入り、開始間もない3分、原口元気選手が先制点を奪い、さらにその4分後、乾貴士選手が追加点をあげ、会場は大いに沸いた。応援団らは立ち上がって周囲の人と握手、歓喜がこだまするなどの盛り上がりだった。
しかし、後半24分と29分、連続ゴールされ、同点に追いつかれた。後半36分には山口選手が柴崎岳選手に替わってピッチに立つと「がんばれ蛍」という声援が会場全体に飛び交った。しかし、ロスタイムに追加点を奪われ試合は終了、ため息と沈黙に変わった。
 サポータークラブの井上正征代表(77)は、「蛍は名張の星として世界で輝いてくれた。ありがとうと礼をいいたい。4年後はぜひ先発でフル出場をしてほしいと願っている」と。
同クラブの池上事務局長(81)は、「最終段階で蛍が出られてうれしかった。地区にある応援の横断幕はそのままにして置きたい」と話した。


郷土資料館企画展 名張川の歴史

昔から「水郷名張」といわれ、市街地には豊かな水が流れている名張市。室生火山帯から流れ出たきれいで豊富な水は、市民の宝だといわれている。名張川上流には青蓮寺ダム、室生ダム、比奈知ダムがある。これにより川の水は制御され、最近では、大きな自然災害も聞かない。
そんな名張川だが、過去の歴史において、さまざまなエピソードがある。名張市郷土資料館(安部田2270)では6、7月の企画展「名張川の歴史」を7月29日まで開催している。その中から、紹介されている歴史エピソードを掲載したい。
名墾の横川
市内を流れる名張川は、大化改新(646)の文章で畿内(うちつくに)の東限と定められていた。大来皇女をはじめ、多くの斎王が帰京の際、川で禊(みそぎ)をしたといわれている。
会場2階には下広遺跡や糸川橋遺跡の出土品、さらに漁具類などが展示されている。また三重県水産図解から名張川関連の資料やなばり水みち地図、河川愛護月間のパネルやアユ釣りポスターなども掲示されている。
展示は歴史を追って紹介している。名墾(なばり)の横川(名張川)は畿内の東限であると日本書記に書かれているように、古くから知られていた。名張川より東は東国とされていた。
古代の皇位継承の争い「壬申の乱」では、大海皇子が名墾の横川を渡る前に占いをして「吉」とでたので進軍し、勝利を収めた。
壬申の乱で勝利した天武天皇は、伊勢神宮に感謝し、自分の娘を名代にして斎王として神宮に奉仕させた。以後、天皇が変わるごとに斎王が派遣されたが、斎王は名張の横川で禊をした。夏見廃寺を建立した大来皇女は初代の斎王である。
木材の運搬
朝廷は奈良の都に東大寺を建立したが、木材は朝廷が東大寺に広大な山林を施入(寄進)した。東は名墾の横川、西は斎王上呂(安部田―大和笠間の道)、南は宇陀川、北は中峰山(山添村)―高野山(現在の名阪道)という範囲だった。
この木材は、谷川を堰(せ)き止めた浮き池を貯木場にし、貯まると堰を切って一気に材木を流した。木材は三谷川(名張市下三谷)と岩屋川(現山添村岩屋)に流し、名張川へ運んだ。
浮き池は宇陀川の安部田、矢川、箕曲中村、釜石川の竿池、青蓮寺川の夏見にあり、名張川の下流、下三谷、葛尾の淵で筏(いかだ)を組み、木津まで流し、木津で陸揚げ、製材し奈良へ運んだ。
名張川を下る筏は大正11年の鉄道の開通まで利用された。
東大寺領黒田庄
黒田庄は東大寺の山林の伐採に従事した杣人(そまびと)たちが、食料を調達するために開墾したのが始まりで、杣人が農民となり、東大寺の荘園にまとめ上げた。この開墾地が東大寺の黒田庄となり、拡大していった。東大寺荘園は次第に拡大し、簗瀬(名張)に及んだといわれている。
名張川は現在よりも東にあり、簗瀬は小さかった。簗瀬村は藤堂高吉公が名張へ入府して、名張川を西へ寄せ簗瀬を広め、堤防を造り、後の新町をつくった。名張川の古代の河道は、現在のADSホール(青少年センター)付近だと推定されている。
水害
名張川は周辺の3つの川からの流れ込みがあり、水害もあった。明治以降の水害は、次のように紹介されている。
○明治3年(1870)9月18日、浸水は伊勢湾台風と同規模。黒田で15人が死亡。
○大正6年(1917)9月29、30日、平尾、丸之内を除き全町が浸水。橋梁はすべて流された。
○昭和24年(1949)へスター台風。7月28日からの豪雨。名張川に架かるほとんどの橋が流出。農地の被害が多かった。
○昭和28年(1954)9月25日、13号台風襲来。
○昭和34年(1959)9月26日、伊勢湾台風。市街地は浸水、泥土が多く、災害特例法が発動。自衛隊が出動。死者11人、行方不明1、被災者15927人。


ハナダカハチ見つけた

子や孫まで、持続可能なESD教育を進めている名張市立薦原小学校で13日、絶滅危惧種のハナダカハチ観察会があった。校庭の砂場で巣づくりを行っているハナダカハチを身近に知ってもらおうと、4年生20人に自然保護団体「伊賀自然の会」の代表世話人・加納康嗣さん(桔梗が丘5、75)がわかりやすく話した。
ハナダカハチは海岸や河原の砂に巣をつくるハチの一種で、体長は約2センチ、鼻が大きいのが特徴。ハエやアブを捕食し、巣の中の幼虫のエサとしている。巣つくりや捕食、子育てはメスが行い、6から8月に活動する。
加納さんは児童らを前に「鼻が大きいハナダカハチは、巣つくりを砂の中で行うため、砂の中にトンネルをつくる。最近は海岸の砂浜が堤防や護岸工事で消え去り、営巣地は内陸部になり、学校にも生息するようになった」と説明。
環境省が絶滅危惧種に指定している同ハチは、県がレッドデータブックとしてまとめ、野生での絶滅危惧種に指定している。
巣は平成25年の自然観察会で、児童が砂場の周りを飛び回るハチを発見。それを伊賀自然の会が調査、日本ハナダカハチと判明した。
砂場を前に観察した児童たちは「ハチが増えてきた。ハエをくわえている」など、興奮気味に話していた。


箕曲小「桃のほほえむ花の園」実現へ

名張市箕曲小学校(今村洋子校長)6年生が6月12日、桃の袋がけ作業を体験した。箕曲地区は昔、桃の木が植えられた高台で花咲く季節に桃の花を観賞し、楽しんだという。同校歌にも「桃のほほえむ花の園」とうたわれているほど、桃の栽培が盛んな土地で住民にも親しまれていた。
 同校では学童たちが郷土の歴史や産業について知るため、平成13年、校庭の一角に寄付された桃の苗木2本を、児童たちの手によって植樹、今年もたくさん実がついた。5年前から、同小学校では地域の花を知ろうと桃の袋がけを始めた。
この日は、地元の生田茂夫市民センター長と住人2人から、桃の袋がけ作業を教わった。作業前には▽強い日光から実を守る▽虫がつかないようにする▽鳥や虫が食べたりせず、傷をつけないなどを教わり、実際に袋がけを体験した。
生田センター長は「われわれ3人で草刈りや施肥をしているが、桃への関心を高めてもらおうと袋がけは子どもたちにやってもらっている。8月にはたわわに実った桃の実を収穫する喜びを感じてもらいたい」と話した。楽しそうに袋がけをした児童たちは「桃は大好きです。できあがった甘い桃を食べるのが楽しみです」と話した。


伊賀牛が最優秀賞に

京都府の中央卸売市場第2市場で今年の5月、青森から鹿児島まで、全国から94頭が出品した新施設完成を記念した枝肉牛の共進会で、伊賀市の森辻博文さんの生後34か月の雌の伊賀牛が最優秀賞(京都市長賞)に輝き、400万3000円(495・7`)で落札された。JA伊賀ふるさとによると近年にない高値という。4日、伊賀市役所を訪れ、岡本栄市長に報告した。
伊賀市平野西町の精肉店「森辻」ですき焼きや焼き肉店を営む森辻さんは、取引先だった同市炊村の農家が伊賀牛の肥育をやめたため、「自分で牛を飼うしかない」と考え、昭和26年10月からその農家の牛舎を借り、約200頭の肥育に取り組んだ。1年間農家の指導を受けながら肥育に励み、脂の少ない肉にするため、1頭ごとにえさを選ぶなど試行錯誤を重ねた。現在、同市荒木に新牛舎を建設中で「どうしても賞を取りたかった」と森辻さん。
岡本市長は「日本1の食材を求める京都人に認められた。伊賀牛は大半が地元消費で“まぼろしの肉”といわれてきたが、今回の受賞で全国や世界に発信できる」とたたえた。
伊賀牛は伊賀市、名張市で12か月以上育てられた黒毛和牛で未経産とされている。両市で計28戸の肥育農家があり、年間約1400頭を生産、うち800頭が地元消費されている。


仲間と交流楽しみ・とうかい号乗船者表敬訪問

名張青年会議所(JC)の第45回JC青年の船とうかい号に乗船するアクティブ・シチズン育成委員会ら6人が5月30日、名張市役所を訪れ、前田國男副市長に出発のあいさつを行った。三重、愛知、岐阜、静岡県のメンバー約400人と共に乗船し、台湾に向かい交流を深め研修する。
小澤豊司委員長(元町、宗泰寺)、中島康介(西原町、名張自動車学校)、谷口朋之(南町、谷松石材)、山田耕太朗さん(梅が丘南1、カラオケバーclubRUSH)と一般乗船者の牧香波(名張市役所)、宮崎智生(八幡、伊勢丈建材)のほか乗船には米本圭佑さん(名張市役所)を含む7人が参加する。
名古屋港を6日に出港、台湾に向かい7日台北へ。台北で見学、観光後、船中で宿泊する。
小澤委員長は「海外は初めてですが楽しみや期待があります。また、船中では多くの仲間と交流するのが楽しみです。良い研修になると思います」と語った。


名張市役所で初のトラック市

名張市や名張商工会議所など7団体で構成する「名張市産業チャレンジ支援協議会」は6月10日午前10時から午後3時まで、名張市役所で軽トラで生鮮野菜を即売する「軽トラdeマルシェ」を初開催する。子育て中の女性をターゲットにした地場産物販で、市内のパンなどの飲食店も参加する。
軽トラ市は農産物などを荷台から下ろす手間が省け、しかも商品陳列もしやすく、対面販売ができると好評で全国的に広がっている。市民から軽トラ市の要望があり、まちの活性化を目指して実施した。
市役所正面玄関や北玄関駐車場など市庁舎1階ロビー近くでは、珍しい多肉植物やバルーンアートなどワークショップの販売もある。
野菜に詳しいお笑いタレント土肥ポン太さんのオープニングトークショー「ポンタの野菜講座」では、新鮮野菜の見分け方を教わる。午前11時から土肥さんが小学生以下の子どもたちにプチトマトの植え方を教える無料体験講座を実施(要事前予約)。おこわを油揚げで包んだ「いなりずし」の振る舞いもある。
問い合わせは同協議会63局2143へ。


シャクヤク〜地蔵院青蓮寺で開花

名張市青蓮寺の地蔵院青蓮寺(耕野一仁住職)の境内でシャクヤクが開花した。「立てばシャクヤク、座ればボタン」というたとえもあり、ボタンを庭先で植えている家庭は多いが、シャクヤクの花は少ないと珍重されている。
耕野住職によると120株ほどある花は、天候にも恵まれ、今が見ごろ。境内にはハスの鉢もあり、真夏には開花する。8月15日、戦時中、同地東谷に墜落したB-29の搭乗員、米軍兵士の慰霊祭と平和の集いが催し、そのころにはハスの花がきれいに咲くという。


俳句に親しみませんか〜芭蕉翁顕彰会 初心者俳句教室

俳句に親しみませんか。(公財)芭蕉翁顕彰会は入門教室を修了した生徒を中心に、今年も初心者俳句教室を蓑虫庵(伊賀市西日南町)で開催する。「せっかく俳句を始めたのに教室が終わった」「句会などの機会がない」という人を対象にした俳句教室で、同会では参加者を募集している。定員20人。費用500円、会員は無料。
第1回は6月9日午後1時30分からミニ吟行と句会。第2回は30日午後1時30から句会。
問い合わせは公益財団法人芭蕉翁顕彰会、伊賀市上野丸之内117-13。電話21局4081まで。5月31日まで申し込みを受け付ける。


ストリートフェスタ復活・規模拡大 若者活躍の場

「NABARI ストリートフェスタ」の再現を――と同実行委員は4月28日、名張市役所市民広場で復活イベントを実施する。若者たちが活躍する姿を披露する場として平成17年から毎年開催していた同フェスタは平成22年、スタッフの年齢が子育て世代に達したこともあり、中止に致っていた。今回は「NABARI ストリートフェスタ リターンズ 2018」とし、これまでよりも規模を拡大した。名張市や県内で活躍する15チームも加わり、総勢300人が出場する。
スタートは午後12時10分。出場者は伊勢市のアコースティックバンド「らんこんとる」を始め、第1回から参加の自転車ショータイム「BMX」よさこいソーラン踊りの「seyate隠」今年発足した名張のダンススタジオ「OOZE(ウォーズ)」など多彩。小学生から中高年までが夜ふけまでステージでパフォーマンスを演出する。
実行委員長の西一樹さん(37、蔵持町原出、たこ焼店経営)と上北美穂さん(さつき台)、フリーの司会者・SATOKOさん(東町)が23日、市役所を訪れ「ダンスで名張を活気づけたい」と意気込みを語った。西さんは「名張で若者が集まっていたストリートフェスタを復活させたかった」と理由を。上北さんは「子どもが大きくなり、もう一度、ダンスをやりたかった」と話した。また進行役のSATOKOさんは「今後は1000人以上の若者が集まるイベントとして定着させたい」と意気込みを語った。


名張描いた作品展

名張市内の水彩画愛好家による第37回名張水彩画会展が4月19日から22日まで同元町のリバーナホールで行われている。テーマは「ふるさと なばりを描く」で7人の会員が合計34点を出展した。
同会の作品展は毎年、春と秋に開催、今回は入江浩会長(桔梗が丘5)を中心に名張をテーマに選んだ10〜20号が中心。
出品者と題名は次の通り。▽入江浩=赤い橋、川沿いの家、雪のバス通り、郷愁の家、土手と赤い橋▽板野和郎=春の訪れ、街角のコーヒー店、田起こし、八日えびすの日、ポストのある街角▽稲森三明=長瀬・名張川、青蓮寺・桜、夏秋橋遠望・名張川、満開、松原・冬景▽岩本敏生=桜咲く、同、春が来た、清流 赤目渓谷、春待つ里▽上田真澄=初夏の公園、想い出の矢川公民館、赤茶けた風景、春を待つ▽小林芳郎=赤目滝 川の流れ、赤目雪景、曽爾高原の夕焼け、延壽院の桜、積田神社の秋景▽斉藤四朗=円明寺、名張の町並、延壽院、一本杉 滝之原、名張の人


全国柔道入賞 堂崎さん・宮橋さん

第40回全国高等学校柔道選手権大会(3月20、21=東京)で県立名張高校女子柔道部3年の堂崎月華さん(名張市東町、17)と宮橋光さん(奈良県桜井市、18)が3位と5位に入賞し10日、名張市役所で亀井利克市長に報告した。
堂崎さんは57`級に出場、大外刈りなどで順調に勝ち進んだが、準決勝では小内刈で一本取られ敗退。
一方、主将を務める宮橋さんは無差別級に出場。初戦でこれまで戦った相手と対戦、寝技を思うようにかけられず苦戦したが、「技あり」で勝ち進んだ。4回戦では内股で一本負けした。
亀井市長は「この経験を生かしてインターハイでは頑張ってください」と激励。堂崎さんは「自分の組手で戦えるよう反復練習に取り組みたい」と話した。宮橋さんは「練習を重ねてチャンスを確実なものにしたい」と今後の活躍を誓った。


救急隊の技術向上・伊賀、名張消防が訓練

伊賀市と名張市の消防で結成している伊賀地域メディカルコントロール協議会は3月16日、伊賀市の岡波総合病院で専門医の立ち会いと指導の下、救急訓練を行った。応急処置の判断、迅速性、確実性などについて医師の指導、助言、評価を受けた訓練で、隊員の技術や応急措置の向上を図った。
参加したのは伊賀市と名張市の消防救急隊と救急救命東京研修所入校予定者ら。訓練は通報によって開始。現場に駆け付けた隊員が、その内容と現状を確認し、必要な処置を行った。患者の意識確認、呼吸評価、血圧測定、服薬情報、血糖値の測定計り。医師への連絡、指示要請、除細動の実施、薬剤投与、搬送時交信など、ケースバイケースの実戦を試みた。
また自宅で意識を失った急患や建設現場で負傷した患者、さらに高血圧と心房細動で通院中、自宅で急に胸痛を訴え救急車を呼んだケースなど、急患相手に奮闘した。各訓練とも岡波病院の医師からは、情況に応じた詳しい説明や指導を聞いた。


池坊流生け花展・伊賀地区の作品70点展示

日本最古の華道「池坊」生花展が3月24日から25日まで伊賀市上野のハイトピア伊賀であり、会場には、池坊伊賀地区の花生け関係者ら70人の作品が並んだ。それぞれ、同様の出品はなく、見ごたえある生花展となった。
市内の60代女性は「池坊の生け花は床の間に、松の枝などを流儀に沿っていけるものだと思い込んでいたが、出展作品は自由でおしゃれな生け方で、未生流や小原流のようでした」と感想を述べていた。
出品作品を前に西田尚子代表は「最近は建築様式が変わり、床の間がある家も少なくなった。生け花は玄関などに手軽に生けられ、流儀よりも、見た目で楽しむという生け方にかわっている」と話した。


新駅「四十九」が開業・伊賀鉄道15番目の新駅

伊賀市が近鉄から譲り受け、公有民営化した伊賀鉄道は新しく上野四十九町に新駅「四十九」を開設し、3月17日には関係者を招き盛大な開業式行った。
伊賀線の15番目として誕生した新駅は、市が約2億4千万円かけ、昨年10月から工事を実施していた。近くにはスーパーなどが隣接する商業団地があり、地元から駅新設の要望が求められていた。また、四十九町には伊賀市立上野総合市民病院、県庁舎などの公共施設もある。さらに伊賀市の新庁舎も建設中で、市では地域活性化に役立つものだとしている。
伊賀市はこれまで、電車通勤できる職員の調査を行っており、電車通勤が可能で、車通勤の職員には、できるだけ利用するよう呼びかけている。また車通勤者には、駐車料金を申し受けるとの話も出ている。
縦18a横8aの記念乗車券(360円)は車内で車掌が「補充乗車券」の形で取り扱う。17日には同駅で50枚を販売した。ほかに新駅の写真が入った記念Aセットや1969年に廃止された旧四十九駅の写真入りBセット、キーホルダーなど、記念品50個なども売り出した。


地域づくり実践交流 国津地区ら活動報告

名張市の地域づくり代表者会議の実践交流会が3月4日、名張市教育センター(百合が丘)で行われ、115人の出席者を前に国津地区地域づくり委員会、蔵持地区まちづくり委員会、名張地区まちづくり推進協議会がそれぞれの地域づくり活動について発表した。事業内容を発表する交流会は、各地域が直面している課題や工夫を共有し、地域づくりに役立てるのを目的としている。
美旗地区の室谷芳彦さんの司会の下、主催者を代表して小引福夫会長が趣旨や地域活動を報告した。また、来賓として出席した亀井利克市長は、地域づくりの力強い発展をたたえた。
続いて各域区を代表し、北浦茂信さんや福山悦子さんらが地域の特徴や事業を報告した。質疑応答後、手塚山大学の中川幾郎名誉教授が全体の講評を述べた。
3地区の主な発表は次の通り。
国津地区地域づくり委員会
@国津地区地の特徴 国津地区は面積25・39平方`bで名張市では一番広く、市の面積の19・5lを占める。88lが山林で海抜は300〜400bあり、夏は涼しく、冬は寒い。名張市の水源である青蓮寺ダム、比奈知ダムに挟まれた清流の里でもある。 A人口減少と高齢化 地域人口は毎年減り続けており、高齢化している。平成29年度の年齢別人口は65歳以上が57・2lで50歳から64歳19・9l、30歳から49歳が13・3l。0歳から29歳までが9・6lとなっている。 B国津地区活性化施策と施設の利用 国津地区を活性化させるための施設として「くにつふるさと館」「国津の杜あららぎ工房」などがある。地域の人はむろん、他地区からも人が訪れるよう講習会、研修会を行っている。
地域ビジョンとして「アララギプラン」と「長瀬清流プラン21」があり▽地域の中心地にふさわしい地域の顔をつくろう▽健康でいきいき暮らせる生涯現役の国津▽住民同士の絆(きずな)を深め、お互いの農地を守る地域社会をつくろう▽行政と協働し、みんなで安心・安全な国津をつくろうを目標にしている。 C国津マップの製作活動 国津がひと目で分かるよう国津マップを作り、国道368号線、県道693号線(蔵持―霧生線)の6か所に設置した。 D朝市の開催 廃校になった旧長瀬小学校跡を利用したクロネコヤマトは、多数の交換手が在勤しており、その場所で毎週金曜日に朝市を開催、アユの塩焼きも食べられると好評だ。 第2、第4日曜日につつじが丘で軽トラを利用した朝市をしている。 E地域内事業所と連携名張サウスカントリー倶楽部で会長杯を年2回開催、地域の野菜も売っている。 特別養護老人ホーム国津園で毎年4月に花見会、夏に盆踊り大会を開催。 Fイベントとサークル こんにゃくつくり、タンクロウ(炭焼)を行っている。あららぎ工房活動としては藍染め教室、味噌作り、陶芸教室、木工活動などを行っている。
ほかにアユのシーズン前に長瀬川の草刈りとごみ拾いを行っている。旧国津小学校でのワインプロジェクトは歓迎している。
蔵持地区まちづくり委員会
安全安心のまちづくりを目指している。名張市の真ん中あたりにあり、里、原出、芝出と緑が丘団地の4地区で構成している。15年で112人、309世帯が増加。
災害時に必要なものとして平成25年に蔵清水の井戸を整備した。この井戸水は蔵持に湧き出るきれいな美味しい水で飲料水として使用できます。災害時には「暮らしの水」として地域の命綱となります。
また防災食料の開発、真空パック講習会などを行っている。
名張地区まちづくり推進協議会
名張地区の人口は6、095人で世帯数は3、073世帯。70歳以上の高齢者が1、767人、75歳以上高齢者の世帯数は293世帯。70歳以上の一人暮らしは342人。そのほか要見守りの人が50人。(平成29年10月、民生委員調査)
 「隠(なばり)おたがいさん」事業を紹介。ふれあい交流部会では援助を求める人と援助できる人が、共に対等な関係で相互に助け合うことをめざし、助け合いの輪を広げている。「住み慣れた地域で安心して暮らせる」まちづくりに寄与、会員の連携と助け合いを目的とした次の事業を行っている。
@生活支援事業 安否確認、家事手伝い、庭の管理、話し相手などの生活支援活動と病院、銀行、市役所などの外出支援や買い物支援。さらに子どもの一時預かりを行う子育て支援。A会員交流会及び研修会Bスタッフ会議C関係機関との連携D広報活動として年4回「隠おたがいさん通信」を発行している。
援助できる人と求める人の名張地区住民の正会員と援助活動ができる児童、学生などの準会員がある。賛助会員として法人、団体、資金援助者、遠方住む会員の家族がある。
会費は正会員が年会費500円、準会員は会費を徴収しない。賛助会員は1口1000円、法人、団体は3口。新規加入者は入会時に納付している。
「隠おたがいさん」の活動経費は、年会費、利用料、交付金、寄付金などをあてている。
名張市から外出支援経費を含む100万円と名張地区まちづくり推進協で15万円、支援活動費25万円、会費13万円。平成29年度は軽自動車購入費として150万円追加した。開所日は月、水、金曜日の午前中で午前9時から12時まで。スタッフは毎回2人づつの当番制。報酬は1時間200円である。


青磁陶器など70点・角谷さん 伊賀市で初の作品展

伊賀で青磁、白磁、青白磁を追求する陶芸家・角谷英明さんの作品展が3月3日から11日まで、伊賀市上野福居町の「アートスペースいが」で開催されている。絵皿、花瓶、香炉など約70点が展示され人気を博している。
青磁の陶器は中国や韓国で作られた作品が多い。伊賀では伊賀焼が一般的だが、青磁の陶芸家は珍しいとされている。京都市立美術大学で作陶を学んだ角谷さんは、白磁を基礎から学び直すため、2つの窯元で修業。その後、名張市黒田に移住、窯を設けている。
同氏の個展は大阪の百貨店などで開かれることが多いが、伊賀市では最初の個展開催となる。


88チーム参加・名張青蓮寺湖駅伝

恒例の名張青蓮寺湖駅伝競走大会(名張市主催、同体育協会主管)が2月25日、青蓮寺ダム湖周辺であり、市内外から参加した750人が寒風の中、ゴールを目指してバトンをつないだ。駅伝競走を通じて、淀川流域の交流と体力づくりを目的にした同大会は、今回で32回目を迎えた。
参加チームは一般男子の部が市内23、県内12、県外3の38チーム、同女子は市内3、県外1の4チーム、同混成は名張25、県内6、県外4の35チーム。中学男子の部は市内5、県外3の8チーム、同女子は市内2チーム、同混成が県内1チームで合計88チーム。
成績は次の通り。
一般男子(20・24`、6区間)@監督☆啓悟(伊賀市、1・02・36大会新)AI・A・R・C(刈谷市、1・03・30)BREALPRODUCT&NURF(名張市、1・11・28)C旭ダイヤA(伊賀市、1・12・44)D名張消防選抜(名張市、1・14・17)Eつつじが丘A(同、1・18・39)、一般女子(13・06`、5区間)@名張自動車学校(名張市、55・31)A伊勢赤十字病院W(伊勢市、1・03・30)Bハイパーツ三重B(名張市、1・12・23)
中学生男子(13・06`、5区間)@team三度の飯より米が好き(伊賀市、47・10大会新)A南中男子Aチーム(名張市、48・15)Bはらさん(同、52・58)、中学生女子(13・06`、5区間)@Black(名張市、1・05・06)AWhite(同、1・13・57)


台風21号の活動評価・名張市消防団が国交大臣表彰

名張市消防団はこのほど、国土交通省から今年度の「水防功労者」として大臣表彰を受け、団員らは2月20日、防災センターで亀井利克市長に受彰を報告した。昨年10月の台風21号での増水時、土のうを川岸や民家の玄関前に積み、河川氾濫による被害を軽減させたことが評価されたもの。
亀井市長は「市にとって栄誉であり、市民と共に喜びたい。市民の安全安心を守るため、より一層の精励をお願いしたい」とねぎらった。
岩木政巳団長は「受賞は普段の訓練の成果。さらに、知識の習得と技術向上に努めたい」とこたえた。
この日、名張市は市消防団美旗分団と国津分団に小型動力ポンプを配備している。


伊賀路に春を呼ぶ県の無形文化財

五穀豊穣(ほうじょう)や無病息災を祈り、伊賀路に春を呼ぶ伝統行事が2月11日、寒空の下、伊賀市と名張市であった。午前には名張市赤目町一ノ井の極楽寺で東大寺二月堂のお水取りに使う松明(たいまつ)調進行事。午後から伊賀市島ヶ原の観菩提寺(かんぼだいじ)正月堂で修正会(しゅしょうえ)があり、参加者らはお水取りに協力する鬼頭(おにがしら)づくりや大餅をもって本堂に供物を持ち込む「練り込み」を行った。観菩提寺は聖武天皇の勅願により、天平勝宝3年(751年)創建された寺で、赤目の極楽寺と共に、東大寺に関係する行事として長年親しまれている。松明調進行事と正月堂修正会は共に三重県の無形文化財で、春を呼ぶ会は日本ユネスコ協会から未来遺産に指定されている。
奈良東大寺二月堂のお水取りに使う松明用のまき作りは、名張市赤目町一ノ井の松明講らが約760年前から続けている伝統行事。道灌(どうかん)長者が寄進したとされる松明山で、切り出しに同行した名張青年会議所OBの森本昭博さん(桔梗が丘、69)は、「ご縁があり、参加している。今年は樹齢110年のヒノキが中心」と白い息をはきながら話した。
36センチ(1尺2寸)の長さのヒノキは、皮がついたまま松明にすると、パチパチとはぜるため、皮は完全にはがす。原木はおので小割りされ、1200枚のまきになった。
まきは束ねられ、2ずつまとめ、4束を一荷(いっか)として約1か月乾燥させる。そしてお水取りが始まる3月12日、東大寺二月堂に奉納。奉納した松明は来年のお水取りの松明として使用。藤堂藩の城和奉行所が先導したという記録がある。
松明調進行事は、昔は徒歩で担いで行き、大変な苦労で、参宮急行(近鉄)開通後は奈良まで電車で持参した。約30年前、名張JCが手伝うようになり徒歩が復活。現在は笠間まで歩き、笠間小学校で地元の笠間を思う会の接待を受け朝食、そしてバスで奈良に向かう。行事には松明講約40人と近代高専学生のほか春を呼ぶ会、名張青年会議所OB約30人、名張高校サッカー部員29人と一般市民らが参加。


EU初代議長 伊賀市へ

EU(欧州連合)の初代大統領(首脳会議常任議長)を務めたヘルマン・ファンロンパイ氏(70)が5日、伊賀市を訪問、芭蕉ゆかりの地を散策した。俳句愛好家で、俳句の国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産登録を目指す推進協議会の名誉顧問を務める同氏は、松山市での正岡子規と夏目漱石の生誕150年記念行事に招かれて夫人と1週間の日程で来日。最も好きな俳人は芭蕉といい、東京への移動の途中で立ち寄った。
岡本栄市長らの案内で蓑虫庵(みのむしあん)や芭蕉翁記念館へ立ち寄り、芭蕉の真筆や資料などを鑑賞。俳聖殿では安置された陶製の芭蕉像を拝観した。偲翁舎(しおうしゃ)では、芭蕉の旅立ちの地として伊賀を読んだ英語俳句を披露した。
記者会見でファンロンパイ氏は「俳句の無形文化遺産登録については、資金的な協力はできないが、ロビー活動に努めたい」と意欲を語った。
最後に「わずか1時間半の滞在でしたが、伊賀の人々は、すばらしい伝統を守っている。つばきの花など、自然の美しさに感動しました」と述べ、「世界遺産に登録されれば、再び伊賀に来ます」と約束し、車で東京に向かった。


今年の福娘決まる

名張市鍛冶町の「えべっさん」で親しまれている蛭子(えびす)神社の「八日戎(ようかえびす)」(2月7、8日)で、参拝者に縁起物の吉兆(けっきょ)や熊手などを授ける「福娘」の選考会が28日、同神社で行われた。市内外から応募した18歳から27歳の13人のうち、10人が出席してくじを引いた。「福」と書かれた封筒を引いた。
福娘に選ばれたのは伊賀市平野西町の会社員飯盛結衣さん(25)と名張市赤目町星川の県立名張西高3年・西山一葉さん(18)、同市百合が丘東6番町、大阪大学経済学部4年・藤森遥香さん(21)の3人。
選考会は同神社の社務所で行われた。まず、くじを引く順番を決める予備抽選があり、その順番でくじを引いた。開封して「福」と書かれた紙を高々と掲げた3人が当選した。
飯盛さんは、「名張の伝統行事に参加したいと考えて応募したが、まさか選ばれるとは思っていませんでした。参拝者には笑顔で接したい」。西山さんは「今日が誕生日ですが、まさか選ばれるとは思っていませんでした。高校生活最後の、いい誕生日プレゼントになりました」とうれしそうに話した。
また藤森さんは「就職で名張を離れるため、父が名張の思い出に応募したらと勧めてくれました。まさか当選するとは思いませんでした。名張の皆さんに福を授けて恩返しをしたい」と語った。


青峰高の合同展

県立名張桔梗が丘高校と同西高校が統合した県立名張青峰高校(百合が丘東)の書道部と美術部の合同作品展が1月22日から29日まで、地元の百合が丘市民センターで開催されている。
会場の創造活動室では、書道部が漢字や創作文字を表現した作品を展示。また美術部は油絵、アクリル画、色鉛筆画、イラストなど、色彩豊かな作品を並べた。
27日の土曜日には書道部、美術部共同による「書・美アートワークショップ」が催される。書道部と美術部の生徒が一緒になり、お互いの生徒が「創作しおり」や「プラ板」づくりに協力し合う。
同校では「小さなお子様から大人まで楽しんでいただけます。ぜひお越しください」と呼びかけている。参加無料。


若子の成長祈って・滝之原八幡神社の若子祭

若子の成長を祈願する名張市滝之原の八幡(はちまん)神社の若子祭が1月9日行われ、氏子から選ばれた3地区計6人が弓取り人となり、2人ずつ組み、空に向かい矢を放った。
同行事は約700年前から続く市の無形民俗文化財神事。最初、平家の落人といわれる上出の講が中心として行っていたが、これを滝之原の各地域である小場(こば)の行事として区民全員が関係するようになった。昨年1年間に生まれた男の子の若子や新しく滝之原区に養子縁組した人の息災を祈り、的に当てないのが習慣。
今年は該当者がなく、上出、中出、下出の3地区の最年長の長老(返り当)が若子を務めた。最年長の松生安雄さん(87)は「若子がいないのは寂しいが、若子に帰ったつもりで祝ってもらいうれしかった」と話した。


734人が新成人・式典でビデオメッセージ

名張市の成人式は1月7日、HOS名張アリーナ(市総合体育館)で開かれた。今年の新成人は市によると734人(昨年比11人減)、うち567人が出席した。会場では晴れやかな振り袖や真新しいスーツを着た新成人たちが同級生との再会を喜び合い、主催者や来賓から祝福を受けた。
開式と同時に天正乱れ太鼓が新成人を祝い、激しく乱打した。場内が静まりをみせたころ、同級生3人による世話人が司会を務め式典へ。
亀井利克市長は、明治維新に活躍した長州の下級藩士を育てた、松下村塾の吉田松陰の「夢なき者に成功なし」という名言を紹介。「皆さんも20歳の年に大きな夢を描いて、それに向かって努力を続けてほしい」と激励した。
新成人を代表し恒川のぞみさん、室稀歩さん、音納陸さんが「感謝の気持ちを忘れることなく、成人としての自覚をあらたに日々歩んでいきたい」とあいさつ。また「洞察力や創造性を身につけ、変革する時代に必要となる人材でありたい」と述べた。さらに「次世代を担う新成人として人と人とのつながりを大切にし、今日から大人の道を一歩ずつ歩んでいくことを誓います」と決意を語った。
式典後は、市内5中学校の恩師18人や市ゆかりのシンガーソングライター平井堅さんと名張市の観光大使を務めるお笑いタレント・チャンカワイさんから寄せられたビデオメッセージが会場の大型スクリーンに上映された。晴れ着姿で出席した名張市立看護専門学校の大和香林さん(桔梗が丘)と岡田美咲さん(同)は「現在、2年生で、基礎的なことを学んでいる。4年で卒業。それまでに市立病院で実習します。名張桔梗が丘高校がなくなるのは寂しい。これからは、何事も自分の責任になる」と話した。


四十九町に巨大建設物

伊賀市新庁舎がその勇姿を現した。すでに4階の上部構造を支える桁(けた)ができ、寄せ棟の角木(すみぎ)が完成、通行人の目をとめている。棟(むね)とは通常の建物では屋根の中心で、一番高いところを指すところ。木造建物では棟木という太い丸太を横に取り付ける。このときの儀式が上棟式だが、新庁舎の建物には、厳密に言えば棟がない。
屋根の中心が四角に切り取られ、水タンクが据えつけられている。タンクがない部分は採光用の天窓だ。
一般的に水槽は地下に設置されるが、新庁舎には地下室がない。地下は厚いコンクリートの床と免震用の大きなゴムの固まりが通し柱の下に置かれている。
後方に見えるのは県伊賀庁舎。7階建てだが幅が狭く見える。
市庁舎は、通り柱(1階から4階の桁まで)は直径70センチの鋼管が使われ、3階までの部分にコンクリートが詰められている。免震構造であるため、地盤が揺れても建物が揺れないように柱に重量をつけ、さらに、断面を強化したわけだ。4階部分にはコンクリートを詰めない。下の部分を重くし、最上階の柱は軽くしたのだろう。
建物の支持基盤は、古琵琶湖層。水を含む軟弱地盤で、地震時には液状化現象が起こる可能性があることから、地盤改良を行っている。そして、基礎と建物の間に約直径2メートル高さ1メートルのゴムの基礎を入れ、免震装置にしている。タイヤメーカーのブリジストン社が免震ゴムを製造した。
今後、屋根の防水が終われば、床をはり、内装工事に入る。