▼ひと【NO.3】
80歳になってもテニスを 木平真梨奈さん

■居酒屋、テニス、共にステップアップ
名張市蔵持町原出にある「炉端焼二代目はこだて」父母の支援で木平さんがオーナー店長になったのは、まだ天理大学の学生だった平成26年。前人がお店をできなくなり、親の勧めもあって後を継ぐことに。それまでアルバイトの経験もなかった。「仕事をすること自体が初めてで、どうしたらいいんだろうという感じでした」と不安だった当時を振り返った。3年が経ち「今も母が中で手伝ってくれるし、もう調理もできるようになりました」と自信に満ちた笑顔で話す。
おすすめは北海道から取り寄せている肉厚なホッケ。シメサバや馬刺しも人気だ。馬刺しは熊本からの直送。こだわりの食材で作られたメニューが数え切れない。豊富なメニューは従業員7人と一緒に考えている。店員は年上の人ばかり。「店員さんの実家の地方の名物を入れたり、テレビを見てて人気のものがあったら作ってみて入れたりしていると、どんどん増えて。みんなで相談して決めています」とアットホームな職場を語る。
店内は、カウンター席と座敷がある。広くはないが、どの年代の人も、ひとりでも複数人でも、利用しやすいと評判。出張やゴルフの折に来店してくれる客が徐々に増えてきたことが張り合いだ。目標は、「何を食べても美味しいと言ってもらって、お客さんに愛着の湧いてもらえるようなお店として長くやっていくこと」と話す。
昼はテニスに励む。昨年は、ピンクリボンレディーステニス大会女子ダブルスで三重県代表として全国決勝大会に出場した。
テニスを始めたのは小学3年生。「最初は水泳をやってました。兄がやっているのを見て、そっちの方が楽しそうだなと思ったので」と話す。以来、テニス一筋に打ち込んできた。ライバルに恵まれ、高校から着々と戦績が上がった。大事にしているのは基礎練習。今でも基礎練習がメーンのレッスンを週5回受けている。「テニスは努力した分、結果が目に見えるところが楽しい」と、うれしそうな表情。
「店とテニスの両立は、しんどかったけど、もう慣れました」。今は月に2、3回のペースで試合に出場。目標は、アマチュア女子テニス大会の最高峰である「ソニー生命カップ全国レディーステニス大会」への出場。満25歳以上でないと出られないので、今年は基礎をしっかりつけて、出場資格の得られる来年に備えるという。
「将来的には、80歳オーバーの試合もあるので、それに出られるように体をこわさず頑張りたい」と笑顔を絶やさない。
今年の抱負は「テニスもお店もステップアップの年にしたい」。

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